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がん治療

これからのオピニオン(がん治療サポート)

がんになるリスクが増加している

がんは高齢になるほど、細胞・遺伝子の老化などで死亡率が高くなるため1981年(昭和56年)以降がんは死因の第一位となり現在も罹患数と死亡数は、ともに一貫して増加し続けています。特に50歳以降は急激にがんになる率が高くなっています。

2021年には、がんで死亡した人は381,505人(男性222,467人、女性159,038人)と報告されました。 2019年には、新たにがんと診断された方が男女合わせて999,075人いたことが報告されています。2022年にがんで死亡した人は385,797人(男性223,291人、女性162,506人) です。
※国立がん研究センター2024年3月発表

がんの罹患数と死亡数は、共に増加し続けています。1981年以降悪性新生物としてがんは、依然として日本で最も多い病気の死因であることを示しています

※年齢調整死亡率
一方で、高齢化が進んでいる日本において、年齢調整死亡率を算出することで、死亡率や罹患率の実態を正確に把握することができます。全体の死亡者数は増加傾向にありますが、がん死亡数の増加には、日本の人口構成が高齢化している影響もあります。がんは高齢になるほど死亡率が高くなるため人口構成の影響を除いた年齢調整死亡率を使います。年齢調整死亡率の年次推移を見ると、1990年代の半ばをピークに実感はありませんが減少傾向ににあるとされています。しかし、働きだかりの50~60代の死亡者数は減少していません。
※国立がん研究センター2023年3月発表

がん治療に関する情報を正確に把握することは必要なことです

がんと診断されたとき主治医から直接アドバイスを受けることが最も信頼できる情報源です。診断結果や治療方針についての詳細な説明を求め、理解できるまで質問することが重要なことです。しかし、わかっていても何回も聞くことは今の医療制度では難しいとこもあります。

がん治療に関する正しい情報を得ることは、治療の選択や方針を決定する上で非常に重要です。信頼できる病院や医療機関の公式ウェブサイトには、最新の治療法や研究結果に関する情報が掲載されています。そのため現在では、がんに関する情報を正確に把握することができます。がん治療に関する情報を見つけることができます。

インターネット上には多くのがん治療に関する情報が存在しますので、信頼できる情報かどうか自分の治療に適しているのかを判断しなくてはなりません。自己判断での治療選択を避け、専門医の指導のもとで最適な治療を選択することが重要になります。

【目次】
がん治療
がんの治療法は自ら考え、納得して決断することが必要になります。
がん治療セカンドオピニオンとは
がんセカンドオピニオンを知る
これからのがん治療
新しいセカンドオピニオンのシステムです
納得する治療法を決めることが大切です
がん治療アドバイザー サポートご案内

自分に合った治療法に理解して納得する

また、がん治療は個々のがんの状態によって異なるため、がんの状態に合わせた治療法を選ぶことが重要になります。がんの治療には、手術、放射線治療、化学療法など、多様な方法があります。理想は、当然のことですが医師との十分なコミュニケーションを図り、自分に合った治療法に理解することが大切です。

第二の意見(セカンドオピニオン)異なる医療機関や医師から別の見解を得ることで、治療方針に対する理解が深まり、より確かな決断ができるようになります。

がんの治療は非常に複雑です

がんの治療は非常に複雑で、患者さんや家族にとって大きなストレスになります。治療方法の選択や治療後の生活の質(QOL)についての不安もあります。医師は、患者さんの病状や個人的な事情に応じて、ガイドライン(標準治療)の範囲での治療方法を提案してくれます。しかし、がんの適正な治療は「ガイドラインに沿った一律の治療」ではありません。いま望まれているのはオーダーメイド(個別化)の治療です。

「がん取扱い規約」

「がん取扱い規約」ガイドラインは、わかりやすくいえば、“みんな同じ治療をしましょう”ということにほかなりません。年齢に関係なく確定診断後、医師から「手術できるステージ(病期)ですから原発巣の手術をして、その後術後補助化学療法をしましょう」と治療の手順を告げられます。これが「がん取扱い規約」によるがん標準治療です。医学関連学会がまとめた「がん取扱い規約」に従うことでどの医療施設においても共通の評価するための基準があり診断や治療が行われます。

ガイドラインがあるといっても当然自分と同じ症例数が多くある医療施設では、医師の経験が豊富ですのでがんと確定診断された後に、どこの医療施設でどんな治療を受けるのがいいのかなど選択に迫られる場面も多くあると思います。

「ブランド病院」と呼ばれる有名病院には,専門性の高い疾患・症例を扱うことが多いため治療を待たされても患者さんは、それでも受診することもあります。

ステージ(病期)は0~Ⅳに分類できます

がんの進行度は、臓器によって細かい規約があるので、ひとくくりにはできませんが、おおむね、ステージ(病期)は0期期から~4期まで5段階(ローマ字表記0期、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期に分類されます。
T因子:深達度、広がり。
N因子:リンパ節転移への有無。
M因子:肺、肝転移など他の臓器への転移。
3つの要素を組み合わせて行われるTNM分類でステージを決めます。ステージⅣ期がもっとも進行している状態です。

Ⅰ期やⅡ期の早期がんにも隠れているⅣ期もあります。

各ステージには術前・術後があり最終的には、摘出した標本の病理検査の結果などでその時点の術後ステージが決まります。なかにはごくわずか、Ⅰ期で手術したのにもかかわらず再発する方もいます。見かけ上Ⅰ期のように見えただけで、切除したところ以外に微小な転移がすでに起こっていたことになります。

「治るがん」と「治らないがん」の境界線


遺伝子変異を包括的に調べる「がんゲノム医療」では、がん細胞の変異している遺伝子に合った薬物治療が開発されているものの、「治るがん」と「治らないがん」の境界線はどこにあるのかもはっきりとわかりません。遺伝子検査や新しい治療法の導入は、がん患者さんにとっては望ましいことですが、それでも完全に治すことができるとは限りません。“必ず治る(再発しない)という治療法”があるのであれば選択の迷いはありません。しかし、まだ「遺伝子パネル検査」を取り入れてもわからないのかもしれません。

拡大手術から縮小(低侵襲)手術に移行してきました。内視鏡、鏡視下手術(胸腔鏡・腹腔鏡)、ロボット支援手術(ダ・ヴィンチシステム)などの手技の習得で、微細で安全な手術が可能になりました。出血量も少なく術後の合併症も減少しました。

CT、MRIなどの検査機器も精度が向上したことにより手術前にがん組織(がん巣)の拡がりがわかり適正手術が行われます。PET検査では一度の撮影でほぼ全身をみることができます。手術が続行できなくなり中止になるるインオペ(inoperable)は 激減しました。

ステージが進行している方は、5年生存率は低かったのですが近年では薬物療法などで、寛解(がん細胞の増殖を抑えている期間)の状態を維持することもできるようになりました。

それでも、がんの罹患率、再発率は変わりません。発見されたときにステージⅠ期でも、亡くなられる方。ステージⅣ期でも長く生きられる方もいます。ほかの部位の死亡率はほぼ横ばいなのに、すい臓がんや原発不明がんなど難治がんで亡くなる方は、増え続けています。

罹患率は増加し続けています

高齢化により細胞を正常に保つ働きが低下し、正常細胞が変異する可能性が高くなりがん細胞を抑制する遺伝子も働きが悪くなりがん細胞の増殖が続くことになります。今後、生涯でがんで死亡する確率は、4人に1人と推測され、罹患率も増加(日本人の2人に1人以上)し続けることになります。実際の罹患率・死亡率は増えていますが「年齢調整死亡率」では、罹患率・死亡率共に1990年代の半ばをピークに減少傾向ににあるとされています。

AYA世代は、15歳から30歳代までと定義されています。 この世代の病気による死亡原因のトップはがんです。20〜39歳の若年がんの約80%が女性が占めていたとの調査結果も公表されています。またX世代40代前半から50代後半を迎える方の罹患率は増えています。原因がわからないがんも多いことになります。

がんの治療法は自ら考え、納得して決断することが必要になります

特に医療分野では、情報が多く複雑であり、短時間で理解し、適切な治療法を選択することは困難な場合もあります。また、病気が進行している場合、迅速な決断が必要になりますが、その選択に迷いが生じることもあります。

手術、放射線治療以外に、より治療効果が高く、より副作用が出にくい薬剤などを選択した治療法ができるようになりましたが医療関係者に相談したくても、治療方針の詳しい説明そして、1番大切な心のケアー(患者さんが納得できるように治療の状況などを、説明するコミュニケーション等)についても医療者側はなかなか時間が作れません。

特に再発した場合、これから受ける治療の利益(ベネフィット)・不利益(デメリット)も実際にはわかりません。その治療法が選択されることの科学的根拠(EBM)の丁寧な説明もほしいところです。それに加えて、不安や迷いの中にいる患者さんとご家族が納得いく形で意思決定できるシステムも必要なことだと思っています。

「がんと上手につき合うための工夫」は必要なことですが、痛みや治療による副作用のことや、治療を進めていく上での気がかりなこと、徹底的に治療を進めた方がいいのかなど、わからなくて不安に思うことなど、様々な困り事に対して、ご家族と一緒にサポートするのが「がん治療アドバイザー」です。

がんの診断をうけた時、治る可能性は高いのか低いのか、もっとも気になるところです。それにはがんの診断内容がおおきくかかわってきます。がんは人間のどの部位にも発生します。がんの種類も多く、進行度、性質も違います。がんの治療は、現在の自分の病状と有用のある治療法を見極め治療方針を医師と共に決めます。

インフォームド・コンセント(患者さんが医療者側の治療方針を理解し、治療法を決めること)

インフォームド・コンセントは単純に説明と同意だけではありません。現在では、治療方法について医師が説明を行い患者さんが医療者側の検査や治療方針を理解し、納得した上で治療法を決めます。

検査や治療にかかわる重要な決断をする場合には、話し合いの内容をまとめた文書に患者さんが署名することもあります。しかし、緊急以外インフォームド・コンセントの同意があるからといっても、主治医はどんな検査、治療をおこなってもいいわけではありません。

自分に合った最適な治療を受けたいと思うのは誰でも同じです。気持ちが動揺しているときに新しい情報を次々と提示されてもすぐに決断できないのは当然です。十分に納得できないまま同意して治療に進むと、後から後悔することにもなりかねません。

主治医と情報を共有して納得するまで話をして治療方針を決めることが一番良いとは思いますが、主治医から「手術をすすめられた」再発し「抗がん剤治療をすすめられた」など重大な決断をしなければならなくなったとき、 心から信頼できる主治医がいれば別でしょうが、今の医療システム(健康保険制度という限られた枠の中での診断、治療)では医療者側が、多くの時間をかけて1人の患者さんに納得いくまで話をすることはやりたくても出来ないのが現状です。それも何回もとなると逆に気を使ってしまいます。

自分が選んだ治療に自信を持ち納得したいのは誰でも一緒です。そこで自分のことを親身に考えてくれる他の信頼できる専門医にも、直接相談したいと思うのは当然のことでしょう。

確定診断された場合、治療には大まかにいって二つの方法があります。外科的治療(手術)と内科的治療(抗がん剤、放射線治療等)です。医師がすすめる場合もあるし、患者さんが希望する場合もありますが、多くの場合医師がすすめる治療法が優先的に施行されます。

治療法を選択する際には、自分自身の意見や希望も大切に考えることが必要です。治療法にはそれぞれメリットやデメリットがありますので、医師とのコミュニケーションを大切にし、患者さん自身がどの治療法を選ぶか決定することが重要です。

がんオーダーメイド医療(個別化)

がん治療のアプローチを、患者さんごとに異なる遺伝子プロファイルや生物学的特性に合わせて調整する戦略です。がんは個人ごとに異なる疾患であり、同じがん種であっても個々の患者さんのがんは異なる遺伝子変異や生物学的特性を持つことがあります。そのため、患者さんごとに最適な治療アプローチを見つけることが重要です。

「遺伝子プロファイル解析」患者のがん細胞の遺伝子を解析し、がんに関与する遺伝子変異や異常を特定します。これにより、特定のがんに対する効果的な標的治療薬や免疫療法の選択肢が明らかになります。 オーダーメイド治療とは、がん遺伝子のタイプの違いを明らかにして行う個々に合った薬物治療のことです。

「標的療法」 特定の遺伝子変異や生物学的特性に基づいて、患者さんに適した標的治療薬を選択します。これにより、正常な細胞には少ない副作用で、がん細胞を効率的に抑制することができます。分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬やCAR-T細胞療法などが含まれます。

がん個別化治療は、がん治療の進歩において重要な一歩であり、患者さんにとってより効果的で副作用の少ない治療オプションを提供する可能性があります。ただし、個別化治療には遺伝子解析や特殊な検査が必要です。適応になる方はまだ少ないのですが遺伝子タイプを調べて、どのような治療薬が適しているか、調べるがんゲノム医療「がん遺伝子パネル検査」なども普及しました。

標準治療は画一的な治療方法になる場合も多いです

標準治療は、大規模な臨床試験を経て統計学的に効果と副作用を解析し、その結果を根拠にガイドラインを作成し治療法を提供しています。そのため画一的な治療方法になる場合も多いです。
患者さんに対して、手術適用症例では、当然のように手術が選択されてきましたが、拡大手術でも本当にその術式でいいのか? また術後、抗がん剤のコースが決まっていますが、その治療法の提案が本当の意味で“患者さんのため”に利益にになっているのか? と考えると、そうとはいえないケースも結構あるんじゃないかと思っています。

再発予防のための抗がん剤

がん細胞はもともと体内から生じた細胞だけに、正常細胞との違いは少なく正常細胞との違いは細胞分裂の速度がはやいことです。がん幹細胞の存在があると再発のリスクを減らすことを目的として使用することは難しくなります。がん細胞はもともと体内から生じた細胞だけに、正常細胞との違いは少なく抗がん剤にがん細胞だけに作用させることは、 現代でも難しいです。

分子標的治療薬は、がん細胞の遺伝子変化を捉え、がん細胞の増殖にかかわる上皮成長因子受容体(EGFR抗体)に結合して、増殖を抑制します。対象のがんは、RAS遺伝子に変異のない肺がん、大腸がん、乳がんなどです。

多くの抗がん剤は、がん幹細胞の娘細胞(細胞分裂で生じた新しい細胞)だけをターゲットにしているので、がん幹細胞だけは、 休眠(細胞分裂しない)状態を維持して何年間も保っていると考えられています。

休眠した状態ですので、当然抗がん剤の有用性は難しくがん幹細胞を活性化させる異変があると、がん幹細胞が再活性化します。これが再発です。

患者さんの状態によって、従来からの抗がん剤や分子標的薬、新しい免疫療法の免疫チェックポイント阻害薬などありますが、がん標準治療でも必ずしも1つの最適な手法の選択に絞れない現実もあります。

日本では大学病院、専門病院などの医療機関は標準治療の選択を勧めます。 薬物療法もレジメン(治療手順・計画的)が決まっています。

細胞のがん化について未だに解明されていません。生物学(自然界で生きているあらゆる“生物”を研究する学問)医学(臨床・基礎研究)では、標準治療であろうと、革新的な治療であっても持続的な奏効をもたらすがんの治療法は存在しません。

固形がんの治療は「局所治療」と「全身治療」に大きく分けられます。がんが発生し た原発巣とその近傍の少数の転移であれば、手術や放射線などの局所治療で“治癒”が期待できます。手術はステージI期からIII期までの段階であれば手術は可能です。しかし、術後再発や他臓器や遠隔リンパ節などに転移のある場合、ステージIV期になり「治癒は望めない」と判定されてしまいます。


結果的に医療者側は「このがんの進行度では、治療はこうなりますが、これが標準治療です」という説明になります。患者さん側も医療者側からこのような提案をうけたら、特に進行している患者さんや、再発した患者さんは結果的に医師のペースに合わせてしまいます。尋ねたいことがあっても遠慮がちになります。仕方がないことですが、「3時間待ち3分診療」と言われて久しい状況があり、外来で治療法の選択肢を尋ねても深い話をするのはむずかしい現実があります。

医師から提案された治療法に自分が選択して治療法に自信を持ちたい。しかし、それをどうして確信したらよいのか難しいです。医学学会でも全て同じ考えを共用しているわけではありませんし一概に標準治療といっても医療者側にも考え方に差はあります。局所治療では外科の医師は手術を積極的に選択するでしょうし、放射線科医は最新の放射線治療の選択を推奨します。 再発した場合、抗がん剤を得意とする医師は、抗がん剤治療の選択を勧めるでしょう。

「利益のある治療法」の選択の相談を長年、各領域の学会に携わってきた「がん治療アドバイザー」が、患者さんの辛さや苦しい気持ちを解決するお手伝いをします。患者さんの人生観や価値観などの要因も考慮し、後悔のないがん治療を受けるためのサポートを丁寧かつ迅速に行っています。

がん治療サポート内容 お問い合わせ

がん治療セカンドオピニオンとは

“がん治療セカンドオピニオン(がん相談)”/

再発した場合などは特に、違う治療法や使用できる薬剤の有用性や副作用などを知りたい気持ちは当然のことです。治療方針を別の医師の意見も聞き納得したい。そう思われる方は多数いると思います。「セカンドオピニオン」違う医師に、第2の意見を求めることだとわかっていても、主治医との関係が悪くなるのが心配で言い出しにくいという患者さんやご家族はいると思います。

迷いがあるならセカンドオピニオンは必要

最近では、治療方針などで重要な決断をしなければならない局面では、主治医から「違う医療施設の専門医のセカンドオピニオンを受けますか」とか、医師側からセカンドオピニオンを提案するケースもみられます。今後行う治療についての意見や判断の提供を受けて、その上で「治療方針を決めましょう」っていうような関係が理想的だと思います。

どの領域でもセカンドオピニオンを受けるときは、地域のことを考慮する必要もありますが、その領域専門医に受診したいと誰しも思います。その情報を1番知っているのは主治医です。診療の過程で、病状、検査結果、治療等について、医療従事者が知り得た情報の「診療情報提供書」も場合によっては必要です。

またセカンドオピニオンを受けるのは、患者さんの権利ですから、遠慮はしなくてもいいと思います。できましたら、主治医から自分の病気にあった専門医を紹介してもらいましょう。他病院の外来のセカンドオピニオンでは、紹介状がないと自分の希望する専門医と相談できないこともあります。

地域の期間病院では、標準治療に基づいて治療方針が決められるため、医師によって意見が大きく異なることはありません。しかし、同じ意見であったとしても、セカンドオピニオンを聞くことで、治療への理解が深まり、納得して治療にのぞむことにつながることは一番主治医が知っていますので「主治医に言い出しにくい」は心配無用です。

「診療情報提供書」紹介状の作成には保険が適用されますが、必要不可欠な医療行為ではないので、セカンドオピニオン費は全額自己負担(自費診療)になります。手間も費用もかかりますが、納得できることはそれなりに意味があることだと思います。

正直に主治医に伝え、紹介状(医療情報提供書)検査結果のデータ、病理検査・病理診断・CTやMRI画像などの提供を受けましょう。一般的にはCD・DVD-ROM メディアでデータを受けとれます。

セカンドオピニオンの医師と情報を共有することができます。治療歴や検査値、検査画像などを確認することで、治療方針の判断になります。画像メディアの所有権は患者さんのものですので、自分で医学的な情報を持っていることで、気兼ねなく必要な場合、他の医師にも相談することもできます。将来的には、医療情報はスマートフォンアプリやWebサイトで閲覧できる仕組みが提供されてくると思っています。

前もって医師に伝えたいこと、聞きたいことを整理しておくと限られた時間を有効に使うことができます。なるべくなら、ご家族、友人などに同行してもらうと理解、決断するときに正確な判断を出るかもしれません。

他の病院(医療機器の設備、専門性など)でなければ自分が納得する医療を受けられない場合には、病院を移ることの選択肢になるでしょう。その際には、これまでの治療内容や経過などを、あらためて紹介状などで引き継ぐのが一般的です。基本的にはセカンドオピニオンを受診した病院では、検査、治療等は行いません。公平な判断ができないからです。

バランスのとれたアドバイス

「癌取扱規約」と「がん診療ガイドライン」は各学会で数年毎に改訂されています。現行のセカンドオピニオンは標準治療での範囲での話になります。現在一番良いと考えられている標準治療ですからそれを受け入れてしまう方が多いのですが、何でも標準治療でいいかというとそうではありません。がん治療の場合、治療方法の選択については、必ずしも正解が一つとは限らないからです。

「がん幹細胞」が多く含まれると考えられる原発巣を早期に切除することを優先しがちですが、大腸がんなどは、術前化学療法を優先した方が治療成績が良い場合もあります。エビデンスに基づく治療は治療効果が証明されている治療法ですが、治療法の選び方が以前とは変わってきています。

ご自分が治療(抗がん剤)を受けたときに、効果があるグループになるのか効果がないグループになるのか正確に判断できません。いい意味で研究の結果、将来どう変わるのかもわかりません。医学の世界はまだまだ不確実で分からないことだらけです。検査・治療のやり過ぎを許してしまうこともありますのでバランスのとれたアドバイスは大切で必要です。


「がん治療セカンドオピニオン」「セカンドオピニオン」キーワード

「がん治療セカンドオピニオン」「セカンドオピニオン」のキーワードはネット上で膨大な検索結果の表示がされます。それだけ関心があるということになります。私は、医療情報番組 医療ANSWER隊のテレビ番組(衛星放送)を1992年に全、26話をプロヂューサー・制作をしました。25話「外科からみたがん治療」当時拡大手術で話題のあった東京女子医科大学消化器外科 高崎 健主任教授をスタジオにお招きしがん治療の現状を本音で語っていただきました。セカンドオピニオンについても語っていただきました。

「セカンドオピニオン」の言葉は30年以上前から使っていました。きっとセカンドオピニオンも普通になると当時思ってプロデュースしました。
外科からみたがん治療

がんセカンドオピニオンを知る

セカンドオピニオンを知る 標準治療の範囲での話になります


今のがん治療は標準治療が中心です。セカンドオピニオンは良いとこもありますが、 セカンドオピニオンを受けにいった専門領域の医師でも当然のことですが、標準治療の範囲での話しかできませんん。ガイドライン(癌取扱規約)には、ステージ(病期)ごとに推奨される治療法が載っているので、患者さんの進行度と照らし合わせれば、必然的に治療法が決まります。

セカンドオピニオンを受けたからといって、結局治療法は前の医療機関と治療方針が大く変わることはありません。 期待していた分がっかりするなんてこともあるかもしれません。 今受けている治療法の確認などもあると思いますが、そのために予約を取る手間、外来に行くまでの時間それに料金まで支払いをします。

自分の症例があてはまるのか分からない

またインターネットで、がんに対する知識を得ようとするなら「国立がん研究センターがん対策情報センター 」の情報で十分だと思います。いろいろな症状別にわかりやすく解説してありますので参考になります。しかし、自分の症例がこれにあてはまるのか、どうなのかは当然のことですが、確認することはできません。メールなどで確かめることや直接連絡して話すことはできません。そのときは遠慮なく「がん治療アドバイザー」にご連絡ください。

セカンドオピニオン外来を開設した当初は、手引書が作成されていましたが、 今では、手引書も必要なくなりました。それだけセカンドオピニオンが普通になって医師も慣れてきたこともあります。

個人的な経験や勘に頼らず「取り扱い規約」に基づいて検査・治療をします

セカンドオピニオンが専門の医師はいません。またセカンドオピニオン科もありません。セカンドオピニオンの外来を設けている医療機関では、事前の予約で担当医が変わります。外科、内科、放射線科医、またその他の科の専門医でも自分の得意なことは伝えるとは思いますが、標準治療の範囲ですので基本的にはかわりません。腫瘍内科医(オンコロジスト)であれば「がん薬物療法」に特化した療法を進められるかもしれません。

標準治療以外の薬剤の治療を受ける場合は、新たな治療法が安全に適応になるのかどうか治験の治療成績(ランダム化比較試験)を比較し、厚生労働省の薬事承認などを受けなくては、保険適用になりませんし、新たな治療を受けることはできません。

手術はがんを摘出できるメリットがある半面、術後の後遺症や合併症もあります。ましては手術法の選択などの判断は専門医であっても簡単に決めることはできません。

標準治療以外の治療を受ける場合は、新たな治療法が安全に適応になるのかどうか治験の治療成績(ランダム化比較試験)を比較しなければ保険で治療を受けることはできません。

治療にはリスク(不利益)が伴いますが、部位やステージそれに年齢次第ではリスクがベネフィット(治療の利益)を上回ることもあります。 肺、胃、大腸がんは日本人に多いがんですが50歳以上の世代で根治手術した方がやや5年生存率が向上しましたが、リスクのない手術は存在しないので、 あえて拡大・根治手術しないという選択肢を検討することも必要でしょう。

全てのケースではありませんが、公私とも長い付き合いのあるベテランの外科医達から聞いた話ですが、現役の医療者がスーテジの進んだ固形がんに罹患した場合、抗がん剤を受けるかというと「最初の1クールは家族のために受ける場合と淡い期待のたに」にが半数あるかないか、「2クール以降はほとんどの医療者は受けない」と聞かされました。
本音では、言っていることと、やっていることに差がありますが仕事の性質上仕方がないのかもしれません。

セカンドオピニオンを受けにいった医師はこういった話はしません。セカンドオピニオンを受けられる方は重篤の方が多いのですが、治療の余地がある場合積極的な治療法を進めます(全ての医療従事者ということではありませんが、医師の権威がそうさせているのかしれません)

がんの告知、再発の告知は、誰にとってもまったく予期しなかった突然の出来事です。焦らず最善の治療を患者さんの状況に合わせて、一緒に相談しながら決めていくことも大切です。その方の状態にもよりますが有用性など考慮して「標準治療」を選択します。

しかし、もし治癒できない状態であるならば、いきなりの抗がん剤の投与はお勧めしません。抗がん剤は悪という考えはありませんが、抗がん剤では一時的にがん巣を縮小させることができても、ほとんどの場合この縮小は無意味です。増殖を抑えることができるかもしれませんが薬剤の有用性がなくなると増殖・増悪してきます。

自分の治療法についてベネフィット(治療の利益)とリスク(不利益)の選択をしてほしいと思います。ほとんどの種類の固形がんがんでは、どんな治療を選択するか考える時間は十分あります。

研究によって有用性が確かめられていない療法

インターネット情報で、正しいがん情報にヒットする確率は、日本の場合50%以下です。「画期的」「最先端」などの言葉は「期待・希望がもてる」という面はありますが、実験的な治療に誘導される可能性があります。このようなオーバーな表現を使った医療情報に患者さんは惑わされ営利目的のトンデモ医療に誘導されてしまう可能性があります。

自由診療のクリニックではセカンドオピニオンとありながら、そのクリニックでしている標準治療以外の療法に誘導します。医療コーディネーターの無料相談とか誇張された表現を使うサイトを見ると、たいていは、営利目的のクリニックなどにリンクされています。

“革新的な治療であっても持続的な奏効をもたらすがんの治療法は存在しません”手術後、画像診断上異常影もなく、自覚症状などなくても補助療法として薬物療法や放射線治療の追加などすることもあります。予定された治療をレジメン(投与計画)通り完遂できた場合でも、再発するがん腫は経過観察期間中に再発してきます。

現在の医学でも、がんが完治できたと判断するにはある程度の期間が必要です。“がんの再発予防の治療法も存在しません”この事実を無視して「再発予防に有効」とか、「お気軽にご相談」は、エビデンスの実績のない療法を行なっている自由診療のクリニックに誘導されます。

広義の免疫療法は効果は証明されておりません

免疫療法でも、効果が証明されて保険適用になっている免疫療法(免疫チェックポイント阻害剤)とさまざまな療法を含む「広義」の免疫療法(代替療法)があります。自由診療で使用する広義の免疫療法は効果は証明されておりません。また、肺、胃や乳腺その他の疾患も同一療法になりそのクリニックの専門性もありません。一般診療でも専門性は決まっているのに自由診療では、ほとんどの臓器の部位が対象になります。保険適用ではありませんのでクリニック独自の治療費を支払ます。

自由診療のクリニックでは「副作用が少ない」「体に優しい療法」「副作用が少ない」などの甘いキャッチコピーでCM行っていますが、広義の「免疫療法」が、どのような患者さんに長期の生存につながるかどうかについて、研究する必要性もあった時期もありましたが、有用性が無いことがわかっているので研究は現状していません。JCOG(ジェーコック)日本臨床腫瘍研究グループの治験も行われていない薬剤を使用しています。

自由診療は標準治療以外の医療行為の総称です。免疫療法など受けている患者さんには、申し訳ないと思いますが、安易に「がんが消えた」「治った」とうたっている情報は気をつけた方がよいです。自由診療(代替療法)の治療成績が標準治療よりよいということではありません 。

「標準治療」以上に自由診療(代替療法)が治療成績がよいということではありません>>

セカンドオピニオンの相談に行った大学病院、専門病院では標準治療以外のエビデンスのない治療法は勧めません。また、セカンドオピニオンは病院の紹介を行う目的ではありません。

これからのがん治療

最善ながん治療「がん治療相談」あらたな治療法がなくなった患者さんや患者さんの家族が、がん治療の情報をインターネットで調べることが容易に出来るようになって来ましたが「がん」に関連するキーワードで検索しても膨大な検索結果が出てしまい、自分に適している治療法かどうかの判断は迷ってしまいます。

今の医療は今迄の基礎や臨床を積み上げてきたOBM(オピニオン・ベースド・メディスン)です。治癒率などはパーセンテージで掲載されていても実際その数字が自分にあてはまるのかどうかわかりません。

特に末期と診断され治療法がなくなってしまった場合は深刻です。限られた時間で回り道をしないで、どれだけその情報をもとに最適な治療法を決めるにはいろいろな不安があります。

適切な治療を選択するために、セカンドオピニオンを受けられる病院、クリニックを探す方もいらっしゃると思いますが患者さんにとって必要なことは、自分にどの治療が適しているか親身になって考えてくれる、たった1人の医師です。

がんはいまや誰でも罹患する可能性がある病気

もう30年以上前からいわれていることですががんはいまや誰でも罹患する病気です。いたずらに恐れるのではなく、どう病気と向き合っていくかが大切になります。医師は、確定診断がつくと治療法に関してインフォームド・コンセンは、患者側のの知る権利です。結果、標準治療の選択をすることになる場合も多いのですが病気が治癒するまでは、主体は患者さんです。

心のケアも含めて患者さんが理解して納得するのには時間がかかることもありますが、がんの治療法は患者さん、ご家族で知識を得た上自ら考え、納得して決断することも必要になります。そのためのがん治療情報の理解は必要だと思っています。

医師に聞きづらいこと治療法の選択もがん研有明病院、国立がん研究センター、大学病院などの手術室で現在も「手術手技」の手術症例2000症例以上の経験を有する「がん治療アドバイザー」からがん治療に関わるサポートを受けることができます。 後悔のないがん治療を受けるために、「がん治療セカンドオピニオン」では、電話・メールなど十分な時間をかけた質の高いサービスの提供を丁寧且つ迅速に行っています。自分の受けている治療法に納得することも大切です。

医療が高度なものになった分だけ患者さん側も「がん治療の知識」が必要です。医療者側のやりすぎを黙認してしまうことにもつながりかねません。いちばんのポイントは、患者さんの話をよく聞くかどうかです。そして、治療方針や薬剤について、きちんと医師から説明を受けることです。

根治性を最優先する

手術を受ける場合、手術手技の説明が少なく感じます。手術法だけでも理解して選択する余地はあります。腹腔鏡下手術が普通になってきましたが、手術は、根治性、安全性、低侵襲性(機能温存)に考慮して行われます。 低侵襲性はもちろん重要ですが、がんの手術は、まず、がん巣を確実に切除、摘出できる根治性が最優先されるべきです。がん巣を安全に確実に取り切れることができるなら、そのとき低侵襲性を考慮することになります。

外来を担当している医師が、執刀医として手術を行うのであれば、患者さんの質問に対して、より的確に答えられます。

また、セカンドオピニオンを受けたから全て解決するわけではありません。治療中、わからないことなどがでてきます。早期なら疑問点が仮にあっても後少しで退院するからで済みますが、進行している場合は手術から抗がん剤、あるいは、放射線療法になり長い時間がかかる場合もあります。退院しても次は定期的な外来です。いつまで続くかわからない、外来での検査や場合によっては抗がん剤の投与の選択もあるかもしれません。

新しいセカンドオピニオンのシステムです「がん治療サポート」
メール・ライン・電話・直接会ってのサポートに対応しています

がんセカンドオピニオン がん治療サポート


がん治療セカンドオピニオンは、患者さん1人1人に寄り添ったサポートをおこなっています。
長年に渡りがん治療の最前線で各領域の医学学会での手術症例の制作に携わってきました。

その過程で多くの各領域の医師と出会い、個人的にも医師の本音の話も聞き、多くの医学学会に参加してがんについての知見を多く得る事ができました。もちろん今でも大学病院やがんの専門病院での学術映像(手術手技)の制作はしておりますし、医学専門書の資料作成もしております。

公平中立な立場

どの医療機関にも属していないので、公平中立な立場です。安心して自由に話すことができます。メール・電話でのご相談。また直接会ってのご相談や総合病院やクリニックに一緒に同行して、医師から直接話を聞いて患者さんやご家族側の立場になって納得する、「がん相談」「がん治療相談」「がん治療の正確な情報」「最善の治療法」をサポートしています。

※特定の治療法、療法、特定の医療機関を紹介することはありません。またメールだけの一方通行ではありません。 当然のことですが、プライバシーは厳守します。患者さんとご家族のご判断を尊重します。

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納得する治療法を決めることが大切です

正しい情報収集をし、いかに早く最善の治療法を決めることが大切です

ある種のがんに対しては手術、放射線療法、薬物療法が奏功して、治るがんも増えてきました。しかし、それは全てのがんが治るようになったという意味ではありません。がんの大部分は、標準治療でも進行した場合完璧な治療法がないというのも現状です。がんに直面したらどんな方法で医療関係者と対処したらいいのかなどの知識も必要です。

自身でがんを知る

これまでお話ししたように、医者はなかなか本当のことを患者さんに時間を使って言えないことも事実です。そうである以上、賢い患者にならないと自分の身を守ることはできません。学会が定めたガイドラインと聞くと、納得しがちですが手術をはじめ、治療にはリスクもともなうことも知って、その上で納得のいく治療を選択しましょう。がん治療セカンドオピニオンでは、各治療のメリット(利益)とデメリット(不利益)もお伝えします。

がん治療アドバイザー サポートご案内

治癒することを前提に闘病生活を過ごしていたときには、あふれていた情報が、病期が進行して末期状態になったときには、極端に少なくなります。

最善の治療法の情報を長年、各領域の学会に携わってきたがん治療アドバイザーに相談できます。納得する医療を受けることができるようサポートします。検査、治療中のわからないからはじまり、「この薬剤の有効性」また、「腫瘍マーカを含めた血液検査の結果」など話は多岐に渡ります。お互い信頼関係が構築されてくると外来で抗がん剤の点滴をしているときラインなどで写真を送ってくる方もいます。入院している方は院内のお話をしてくれます。

偶然、主治医と私が知り合いで長い付き合いだったこともあり、主治医の方から連絡があるときもあります。ですので、患者さんも安心しますしお互い病気以外のことでも話が盛り上がることは珍しいことではありません。

頼れるがん治療アドバイザーを目指します 

がん治療は専門的な知識や判断が必要であるため、画像検査(CT・MRI)病理検査(採取された病変組織の病理学的診断)など踏まえた上で院内カンファレンス(病状検討会)を経て、最終的に主治医や担当医から検査結果、治療法について十分な説明を受けます。それに対して患者さんは内容をよく理解して疑問があれば解消し、納得した上で医療行為に同意します。

しかし、がんの宣告を受けた患者さんは精神的にもかなり深刻な状態です。 冷静な判断力を失っている場合が多いので、丁寧な説明を受けても、それを理解するまでには時間がかかります。

患者さん自身が治療に関して理解を深め、納得した上で選択した治療を進めることができるよういつでもサポートできるアドバイザーになりたいと思っております。悔いの無い治療を心より願っております。

がんの治療は、医師と患者さんとご家族の方の密接な連携が何より大切です。インフォームド・コンセント(納得と治療の選択)の普及の一助となれば大変意義深いことと考えております。




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がん治療の現状 がん治療の難しい理由
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